「雨の後」
朝の散歩に草地を歩けば
野草も実を付け
実(みの)りの秋が
<白詰(しろつめ)草 (クローバー)(Shirotsumekusa)>
「出来たての舗装」
塗り立てのアスファルト
弾(はじ)いた雨粒
外灯の光を弾く
<月見草の実(Tskimisouno Mi)>
「昼の虫」
昼の虫の音
眠たげに
途切れ途切れに鳴きつづけ
「風の精」
遂にその姿
波打つ霧のように
白く苗田(なえだ)を渡って行った
<鬼野ゲシの綿毛(Oninogeshino Watage)>
「小雨(こさめ)のヒバリ」
雨粒を飛沫(しぶき)と散らし
それでもさえずり
前へと進む少しずつ